NEW JAPAN CUP2回戦。
石井智宏対タイチ
”名勝負製造機”と呼ばれる、ゴツゴツしたぶつかり合いを得意とする石井に対して、タイチがどう出るのかに注目が集まった1戦。
「凶器でも、金丸でも、デスペラードでも、何でも使っていいぞ」
という挑発を前哨戦で繰り広げた石井。
序盤こそスカしてみせたタイチでしたが、タイチが選んだのは真向勝負のぶつかりあいでした。
石井智宏対タイチから見えてくるものは
石井といえば”ミスタープロレス”天龍源一郎の元でデビューし、その後長州力に自ら弟子入り志願。
レジェンド2人の付き人を経験してきているわけです。
一方のタイチはプロレス四天王の川田利明の弟子。
師匠の天龍と川田というバックボーンが見える闘いでもありました。
2人のレスラー人生を振り返ると名勝負の向こうに見えるドラマがあります。
若手の頃の石井とタイチ
天龍といえば全日本プロレスをイメージしますが、石井は全日本ではなくWARでデビューしています。
全日本プロレスは馬場さんの教えで、受け身の練習をとにかく徹底的に行うというのは有名です。
石井も天龍から
「相手の技を全部受け止めろ!ビビってスカすんじゃねー」
と教えられてきたそうです。
石井はWARでデビューした後、天龍が全日本復帰する前年に天龍の元を離れています。
一方でタイチは2002年に全日本からデビュー。
(ちなみにその頃には石井はインディーマットを転戦した後にすでに長州力の付き人になっています。)
2002年といえば武藤敬司や小嶋聡が全日本に移籍した年でもありますね。
当時は石狩太一でしたが、ガリガリでした。
2003年には天龍とシングルマッチも経験していますが、当時のタイチはいうなればヤングライオンみたいなものですから、がむしゃらに突っ込んでいくものの、4分ほどであっさり返り討ちに。
改めて見直してみると、場外で天龍が机を持ち上げてそのままタイチにぶん投げるシーンとか、最後の強烈なパワーボムで頭がバウンドしてるシーンとか。
可愛そうになってくるほどです。
石井、タイチの共通点
長州に弟子入り以後、石井は長州力のWJプロレスで活動します。
WJといえば本なども出ていて有名ですが、むちゃくちゃな経営で1年ほどで畳む事になった団体です。
そこに最後まで残った石井はその後リキプロを経て新日本にたどり着いています。
一方でタイチは、川田と共に全日本プロレスを退団し、フリーとして主戦場をハッスルへ。
しかし、バラエティー色が強いハッスルについていけなくなり契約を打ち切り離脱。
その後、新日本にたどり着いています。
両者とも新日本のリングに上がり始めたのは2006年6月。
多数の団体を渡り歩いてたどり着いた新日本プロレスなのです。
ユニットなどでも「トップではない2番手ともいえるポジション」を長年経験してきたという部分も共通点かもしれません。
次戦でYOSHI-HASHIは覚悟を見せられるか!?
石井は、名勝負製造機という名前の通り、今回のNEW JAPAN CUPも1回戦で見せた永田との激闘、そして2回戦のタイチと、熱い試合を繰り広げています。

永田なんかは特に修羅場をくぐってきた選手ですし、タイチも正面から立ち向かい、両者ともにプロレスラーとしての意地や実力を見せつけました。
また、永田もタイチも、キックや総合格闘技の練習をした経験があり”キック”が持ち味の選手です。
石井の”逆水平”に対して”キック”で対抗というわかりやすい図式もここ2試合ではありました。
そんな中、YOSHI-HASHIはどう立ち向かうのか。
この2試合の後ですから、相当な覚悟をもって挑まなくはいけないでしょう。
石井の試合に対してファンの期待はかなり高くなっていますから、YOSHI-HASHIにとってはある意味試金石とも言えるかもしれません。
肩の具合はよくなさそうですが、是非新しい引き出しを開けて欲しいと思います。
YOSHI-HASHIと検索したら関連ワードに「弱い」と出てきてしまいますから。
この現状を打破してくれる事に期待します。
だって、物事が変わるのは一瞬なんだから!・・・(キマった)
こちらからは、以上です。