NEW JAPAN CUP2019の決勝戦後、優勝者オカダカズチカの元に表れた”現IWGP王者”ジェイホワイトに飛んだ野次。
新日本プロレスワールドで見ても
「通訳」「日本語でしゃべれ」「長いよ」
という野次が聞き取れます。
一部ネット上では物議をかもしているこの「野次」
そしてジェイホワイトの向かう先を考えてみたいと思います。
ジェイホワイトに起こった野次
オカダのマイク後に外道を引き連れたジェイが表れた時から大ブーイングが起こりました。
しかしこれはヒールレスラーに対する声援です。
ベビーフェイスには歓声、ヒールにはブーイングの量が人気のバロメーターといえると思います。
そしてリングに上がり外道がマイク。
その後にジェイホワイトがマイクを握り話し始めると、それを遮るようにブーイングが起こりました。
これもジェイのパフォーマンスでしょう。
早々と話すのを止めてブーイングを誘っていますから。
ここまではジェイの手の平の上といった所だと思います。
問題はその後でした。
話しを遮るようなブーイングを何度か繰り返した後、話し始めたジェイに対して一部のファンがずっとブーイングを送り続けています。
そしてその後には上述した
「通訳」「日本語で話せ」「長いよ」
というような野次が飛びました。
プロレスラーに対してリスペクトのないウケ狙いの野次はもれなくスベってるし不快です。
僕は関西在住なのですが、大阪の会場ではよく「痛くない」おじさんを見かけるんです。
励ましてるのか何なのか真意はわかりませんけど、技を喰らって痛がる選手に「痛くない!」って言うわけです。
・・・いや、痛ぇだろ。
1回すごいポジティブに妄想してみようと思います。
ーー会社では部下に昇進を追い抜かれ、家に帰ると嫁さんには冷たくあしらわれ、娘からは汚いものを見るような目で見つめられる。
それでも毎日家族のために働き骨身を削ってきたけれど、今日も仕事では契約を取れず年下の上司に嫌みをぶつけられてしまった。
・・・あぁ、あいつに仕事を教えたのは俺だったなぁ。
ふと鏡を見るといつの間にか顔に深く刻まれたシワに精気のない顔。
唯一の趣味であるプロレス会場に行き、やられても立ち上がる姿に自分を重ねるうちに自然と熱いものがよみがえってくる。
大丈夫。俺はまだやれる。家族のために、自分のために
何度めかの激しい逆水平に力なく倒れる選手。
まだやれる。大丈夫だ。お前はまた立ち上がれる!
・・・「痛くない!!」
男は自分に言い聞かせるように叫んだのだった。ーー
・・・うぅ。泣けます。
一体何の話しをしていたんでしたっけ?
そうです。野次の話しでした。
何故こんな妄想を繰り広げたのか自分でもよくわかりません。
しかも30代の自分には明日は我が身な感じで何だか少し落ち込みましたし。
ヒールとしてのジェイホワイトについて少し考えてみたいと思います。
ジェイホワイトはどこに向かうのか?
ジェイホワイトに対して野次が起こった時のオカダの切り返しはこうでした。
「何を言っていたかさっぱりわからないけど、俺とお前とではレ〜〜ベルが違うんだよ!」
引用:新日本プロレス
会場は一気に沸き、完全にオカダの流れになったという感じです。
CHAOSを裏切り、ジェイは一気にトップ戦線に登りつめました。
勧善懲悪の構図でいえば、対立するのはオカダです。
棚橋は敗れ、すでにその対立からは外れた感があります。
オカダは過去最大の32名が参加したNEW JAPAN CUPを優勝し、対戦する場所がMSGという大舞台です。
「NY行くから」と約束した柴田勝頼がセコンドにつく可能性だってあるかもしれません。

セコンドうんぬんはともかくとして、過去最大のNEW JAPAN CUPを勝ち上がっておいてMSGの大舞台でオカダがジェイに負けるという事は考えにくい気がします。
ジェイはこれまでのBLLET CLUBのリーダーと大きく異なります。
プリンスデヴィット、AJスタイルズ、ケニーオメガはそれぞれスタイルは違えど、試合の説得力が圧倒的にありました。
それもあり人気も高かったです。
一方でジェイはクラシカルで純粋な”悪”を前面に押し出したスタイルです。
ある意味人気が出にくいヒール象ともいえるのかもしれません。
オカダとジェイの注目度という部分でみてもここ1週間のツイート数で測るとジェイホワイトが110、オカダカズチカは921と大きな開きがあります。
もちろんオカダはNEW JAPAN CUPを優勝したという事もありますが、IWGPヘビー級チャンピオンでありながら、他の選手と比べてもジェイに関するツイートが少ないのが現状です。
一気にトップに登りつめたから仕方ないとは思うのですが、今年に入ってオカダ、棚橋、ウィル・オスプレイを撃破した現状とファンの注目度の乖離は少し大きいように思います。
MSGでもし負けるとなるとジェイホワイトはどこに向かうのでしょうか。
オカダとのリマッチを繰り返すのか、ターゲットを変えるのか。
MSGという舞台はジェイ自身にとっても、”試合内容”が問われるような気がします。
今のヒール象を貫けるのか?
注目です。
AJスタイルズ追放の時に止めに入り、ケニーオメガやヤングバックスにあっさりやられていたヤングライオンが3年経った今、BULLET CLUBを引っ張っているなんて。
MSGのメインに立っているなんて誰が想像したでしょうか。
2人の闘いを見守りたいと思います。
こちらからは以上です。