6.25仙台で行われたブリティッシュヘビー級タイトルマッチ。
ザックセイバーJr対YOSHI-HASHI
「G1出場権」を要求した事で、試合前から批判が飛び交っていたこの試合。
結果的に、YOSHI-HASHIは敗れ、さらなる批判を浴びる事となってしまっています。
YOSHI-HASHIの勝利を望んでいたファン。負ける事は予想していたけれど試合内容に期待していたファン。ザックの勝利を望んでいたファン。
前提も違えば、価値観も違うわけですから、賛否があるのは当然といえば当然なんでしょうね。
個人的には、あーでもないこーでもないと、余白をこねくり回して楽しみたい派なので、今回は表題の通り、何故YOSHI-HASHIは敗れたのか?について、考えてみたいと思います。
何故YOSHI-HASHIはザックセイバーJrに敗れたのか?
まずYOSHI-HASHIとザックに、どの程度の”差”があるのかについて。
ザック自身もバックステージコメントで、マンUがバーンズと戦うフレンドリーマッチのようなもの、と言っていました。
僕は、サッカーにあまり興味がないので、ちょっと何言ってるかわかりません状態です。
わかりやすく、これまでのキャリアを見てみます。
ザックは31歳にしてシングルマッチは脅威の700戦超え。勝率は約53%です。
対するYOSHI-HASHIはシングルが146試合。勝率は約25%。
参考までに、ザックと同い年のオカダ・カズチカは、シングルが238戦。41歳の棚橋弘至で519戦ですから、ザックのシングルマッチの多さが、どれだけ飛びぬけているかがわかると思います。
トータル試合数で見てみると、ザックが1250戦、YOSHI-HASHIは1162戦と差は100試合程度です。
つまりザックはシングルの割合が多いという事。
これはRPWを始め、イギリスはシングルマッチが多いという事の影響は大きいと思います。
しかし、色々な団体にシングルマッチで呼ばれているという事は、実力を高く評価されているという事でもありますよね。
トータル | シングル | 勝ち | 勝率 | |
ザック | 1250戦 | 719 | 379 | 52.7% |
YOSHI-HASHI | 1162戦 | 146 | 36 | 24.7% |
つまり、棚橋以上のシングル戦経験を持ち、オカダ並の勝率(オカダは56.3%)を誇るのが、ザックなわけです。
以前の記事『ブリティッシュヘビー級の歴代王者を振り返る!RPWについても詳しく紹介!』にて、ザックがブリティッシュヘビーをかけての試合で倒してきた選手を挙げましたが、とにかくとんでもない実績を持っているレスラーなわけです。
これだけ差があると、普通に対戦したら勝つのは難しいと言えるでしょう。
無策で挑んでしまったYOSHI-HASHI
これだけ差のある相手に、まともにぶつかってしまったYOSHI-HASHI。
強烈な逆水平でザックを苦しめる場面もありましたが、新しい引き出しを開ける事もなく、ザックに終始攻められ、コントロールされてしまいました。
試合の中で見えた意図としては、ヘッドハンターなどで首を攻めて、バタフライロックという、いわゆる首攻め。
サブミッションが得意な相手に、バタフライロックという選択は、やはり、分が悪いですよね。
それでも自分のプロレスを貫いた、いつも通りの自分でぶつかっていったのは、もしかしたらモバイルサイトの日記に書いてあった事が、関係しているのかもしれませんね。
NEW JAPAN CUPの石井智宏戦でみせた気迫あふれる闘志も、あの時に比べると、今回は見てとれませんでした。
ずっとメインを張り続けるのは、体力的にも、精神的にも負担は大きいと思います。
そういった部分での影響も、あったのかもしれません。
この試合から受け取るメッセージ
ザックがデビューしてから約15年。YOSHI-HASHIがデビューから約11年。
それだけの期間をかけて、これだけ積み上げてきた物に差があると、一瞬では物事は変わらない。奇跡はそうそう起こらない。という現実を見せつけられる事となりました。
でも、諦めたらそこで終わりですから、積み上げ続けるしかないんですよね。
そういうメッセージを、僕はこの試合から受け止めました。
何だか妙に、もどかしいというか、なんか、いろいろ考えさせられました。
ところで、ワールドのフォントがやたらポップに!
いや、かわい!
こちらからは、以上です。